成山堂書店、べルソーブックス006(社)日本水産学会監修、北窓時男著「熱帯アジアの海を歩く」を読みました。
インドネシアでは「水産」に注目してみるのも面白い。
写真はスマトラ島中部マニンジャウ湖、ここでも養殖や式網漁が見られる
間接的にインドネシアの生活を知る
本を通してインドネシアについて知りたい時、その本にはざっくりと2種類あります。
「直接インドネシアについて述べた本(旅行記、研究書なども含む)」
「他の分野の本だがインドネシアについて触れている本」
本書は後者になり、あくまで水産業やそこに携わる人々について述べた本です。
しかし「熱帯アジアの海」として訪れている場所がすべてインドネシアであるため、実質はインドネシアについて知ることが出来ます。
そして「インドネシアを紹介する」というスタンスでは述べられていないため、間接的に現地の生活の自然な一場面を知ることができます。
多彩なインドネシアの島々を訪れる
本書の裏表紙には次のように記されています。
未知なる世界が広がる!
第1章 南スラウェシ半島 -地域の多様性をみる
第2章 カリマンタン東岸 ―フロンティア空間を歩く
第3章 小スンダ列島 -人々の移動の歴史をしる
第4章 サンギヘ諸島 -人と人のかかわりを思う
第5章 マルク諸島 -ネットワーク社会を考える
インドネシア好きの方なら、これを見ただけで読みたい!と思わせる秀逸な文が並んでいますね。
本書はある意味旅行記でもあると言えます。
単純に旅行の感想を述べた本よりも水産という観点にポイントが絞られており、斬新な視点で読み進めることができます。
私がインドネシアを訪れる時に注目するのは「ナシゴレン」「インドネシア料理」「自然」などです。
本書は「水産」の観点に着目した旅行記として読んでも面白いです。