前回の記事「ナシゴレントラシは本場の味で格別に美味しい」ではナシゴレントラシを作りました。
インドネシアの発酵エビペーストであるトラシ。
このトラシ、非常に美味しいですが、非常に臭いのが欠点です。
トラシはとにかく匂いが強烈です。
恐らくクサヤよりも臭いです。
私が知る限りの全ての食品の中で一番臭いです。
空気清浄機であってもトラシの匂いには負けます。
(空気清浄機本体にトラシ臭が付く可能性があるため、使用はお勧めしません)
トラシを使う上では臭いには直面せざるを得ません。
そこで今回はトラシ調理時の匂い対策について考えてみましょう。
ABCのトラシウダン(Terasi Udang)、500円玉は大きさ比較
調理後はとにかく部屋が臭くなります。
今回、私もその点には十分に留意し「空気の流れを考えた対策」を行いました。(後述します。)
そのうえで常に十分な換気を行いましたが、それでも部屋は臭くなりました。
今回、調理後のトラシ臭を無くすために次のようなことを行いました。
1、十分な換気
2、調理器具、食器の洗浄
3、コンロ周辺の洗浄
4、レンジフィルターの取り換え
5、レンジフードの洗浄
注、トラシの臭いは非常に強く、一度の洗浄で臭いが取り切れない場合があります。
その場合は臭いが落ちるまで複数回洗浄します。
「1、十分な換気」「2、調理器具、食器の洗浄」については当然ですね。
まだ、これだけではトラシ臭は消えません。
次に「3、コンロ周辺の洗浄」を行い、調理中に飛び散った油分を全てきれいにしましょう。
しかし、それでもトラシの臭いは残るものです。
ここでレンジフードに鼻を近づけてみると、トラシの臭いが残っている事に気が付くはずです。
確認できるなら、室内から室外へと出ている換気口の出口の匂いをかいでみれば、まだまだ室内からトラシ臭が出ている事が分かるはずです。
それで行うべきなのは「4、レンジフィルターの取り換え」「5、レンジフードの洗浄」です。
この臭いの素は気化したトラシオイルです。
トラシを含んだ状態で熱せられて帰化した油分は、レンジフィルターに付着します。
レンジフード近辺もすべて掃除しましょう。
最後にもう一度十分に換気をすれば、室内のトラシの臭いはほぼ無くすことが出来るはずです。
なお、私の場合は臭いの素をほぼ全て掃除した後も、室外換気口から出る空気には若干のトラシ臭が残っていました。
どうやら、掃除ができない換気口内にトラシ臭が残っているようです。
ただそのトラシ臭も1か月程度したらほぼ無くなりました。
最後に、先述の「空気の流れを考えた対策」について述べます。
今まで記した通り、トラシの臭いは強烈の極みです。
重要なのは「トラシの臭いを調理スペースと通気スペースのみに留める事」です。
まず、臭いを抜けさせるために空気の流れを作る必要がありますので、調理スペースに通じる窓を開けます。
そのうえで、臭いが付いたら困るものは調理スペースと通気スペースから別の部屋に移しましょう。
別の部屋へと通じるドアは全て締めれば、トラシの臭いを遮断することができます。
臭い対策は面倒ですが、その分トラシを使ったインドネシア料理は絶品です。