「インドネシア・スンダ世界に暮らす」から読み解くナシゴレンの位置づけ

インドネシアと言えば、ナシゴレン(NASI GORENG)
ナシゴレン抜きにインドネシアは語れません。

インドネシアについて記した本は多数ありますが、解説本や旅行ガイド、滞在記に至るまでそのほとんどにナシゴレンについての記述があるものです。

今回は先日ご紹介した本、村井吉敬著、岩波書店「インドネシア・スンダ世界に暮らす」より現地のナシゴレンの位置づけについてご紹介します。

インドネシア現地のナシゴレンは、いつ食べても美味しいnasigoreng.blog60

稲の精霊信仰から、ナシゴレンは聖なるものという位置づけがある

インドネシアジャワ島のスンダ地方に伝わる伝説の中には、精霊の存在や農耕起源が基になっているものがあります。
スンダ地方では、刈り取られる初穂は「母の稲」と呼ばれるそうです。
また、スンダ地方に限らず、マレーシアやインドネシア一帯に稲の精霊信仰が広がっている事は複数の研究者が指摘しています。

以下、本書P90より一部引用します。

稲と共に、ヤシがここに登場して来るのも象徴的である。椰子油は、農耕儀礼に欠かせない。食生活の中でも椰子油や砂糖椰子かた作った赤砂糖は欠かすことができない。インドネシア人が良く食べるナシ・ゴレン(炒飯)は聖なるもの、椰子油と米の結合である。

日本でも地域ごとに多様な農耕文化がありますが、インドネシアのそういった文化に興味を持ってみるのも面白いですね。
スンダ世界の文化について、詳しくは本書をご参考ください。

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