前回の記事「バリ島のツアーは現地で申し込むか日本から申し込むか」でインドネシアの現地発ツアーの特徴などに触れました。
私はナシゴレン研究と同時にインドネシアを訪れた時にはよく現地の山に登っていますので、トレッキングツアー・登山ツアーなどにはよく参加しています。
現地のツアーに参加した経験も振り返りつつ、今回は登山ツアーを初めとしたインドネシアの現地ツアーのリスクについて触れてみます。
スマトラ島ムラピ山(Gunung merapi)山頂付近
(インドネシアにはジャワ島にも同名のメラピ山があります。)
インドネシアの火山は結構頻繁に噴火している
私がスマトラ島のメラピ山に登った時の話です。
近郊の街ブキティンギからのサンライズツアーがあり、インドネシア人ガイド1名と参加者数名で登りました。
日本人も年に数人は登っているようです。
山頂までの道を自力で判断するのは難しい場所でしたので、ガイド無しでは登頂は困難だと思われる場所でした。
ペース配分はガイドがしており、確か22時頃から登り始め無事山頂から日の出を見ることが出来ました。
スマトラ島メラピ山の山頂からの下山中に小規模噴火が起きた
下山し始めて1時間程した時でしょうか、音がして火口から噴煙が登り始めました。
噴火と言っても大規模な物ではありません。
小規模なもので、噴煙や水蒸気?が立ち登ったくらいです。
ガイドによると、小規模な噴火は「それなりにある事だから大丈夫」とは言っていました。
ただ「念のため早めに降りよう」との話で、下山ペースは速くなりました。
実際には全然危険は無かったのかもしれませんが、少し前までは火口が見える場所にいましたので、その時に噴火したらさすがに危険だったように感じました。
現地でのツアー参加の危険性はどの程度説明されるのか?自己判断のキャンセルも時には必要だと思われる
スマトラ島から帰国後1~2週間ぐらいだったでしょうか、今度はスマトラ島のシナブン山が噴火しました。
スマトラ滞在時にそのシナブン山の事を尋ねていたのですが、「景色の良い所だから行ってみる?」と勧められた位であり、特に噴火の危険性などは指摘されなかった記憶があります。
この時の噴火では確か外国人登山者がガイドと共に亡くなっています。
この噴火は突然だったのか、事前に噴火の兆候があったのかは分かりません。
(今はシナブン山は火山活動が活発化しており、警戒されているようです。)
他にも日本ではあまり情報が入らないものの、インドネシアでは結構な割合で火山が噴火しています。私自身の渡航前にちょうど予定の島で噴火が起きたため、行き先を変更したこともあります。
登山以外のツアーでも最近では、バリ島のダイビングツアーに参加していた日本人が亡くなってしまった事例もあります。
いずれにしてもツアーでの参加なら全て安心という訳ではありません。
現地でそのツアーにおける危険性がどの程度まで把握されているのかも分かりません。
少なくとも、自分が行く場所については納得いくまで調べておいた方が良いでしょう。
最終的には自己判断になってしまいますが、不安な場合はやはりキャンセルするという事も必要と言えます。