表題の本 ポプラ社、写真:アチェフォトジャーナリストクラブ、文:藤谷健「TSUNAMIをこえて スマトラ沖地震とアチェの人びと」を読みました。
2004年に起きたスマトラ沖地震の津波に関する写真集です。
スマトラ島北部の街アチェでは29年間に及ぶ内戦が続いていたが、津波が契機となり終結した。
2004年のスマトラ沖地震ではインドネシアでは約17万人の人が亡くなったと言われています。
その中でも特に被害が大きかったのが、スマトラ島北部の街アチェ(バンダアチェ)です。
当時アチェではインドネシアからの独立を求めて内戦が続いていました。
この地震が戦争をやめさせる意識をもたらすきっかけとなり、津波から8か月後、政府軍と独立派の双方の代表が和平文書に署名することになりました。
本書は、平易な文章で書かれており全ての漢字に振り仮名が振られていますので、小学生でも理解がしやすい内容になっています。
また、地震や津波の影響、アチェの紛争が終結、その後の復興に至る過程まで非常に分かりやすく書かれていましたので、私も興味を持って読めました。
ただ、写真の中には津波の犠牲者がそのまま載っている個所も一部ありましたので、子供が見る場合は少しショックを受けるかもしれません。
私自身もスマトラ沖の津波については知っていたものの、実際の当時の写真を多数目の当たりにするとその光景にはショックを受けました。
素晴らしい内容ではありますが、災害教育などに用いる場合は大人が事前に確認しておくのが無難でしょう。