インドネシアとは無関係の本を読んでいても、インドネシアについての記述を見つけることがあります。
宝島社 一川誠×池上彰「大人になるとなぜ一年が短くなるのか?」をたまたま読んでいたらインドネシア関連の記述がありました。
もちろんインドネシアについての記述は普通に同書を読んでいたら、さらっと読み進めてしまう所と言えます。
当ブログでは敢えて深く掘り下げていきましょう。
同書P112では「言語にあらわれる時間感覚の違い」について言及しています。
池上
時制を表す言葉も「行く」と「昨日」という単語を並べて「行った」ですし、「行く」「明日」で「行くでしょう」になってしまう。一川
それは面白い。インドネシアでは島がすごく沢山あるから、わかりやすくするために言葉をものすごく単純化しているんでしょうね。
(同書P112より一部引用)
これは実際にその通りでインドネシア語は時制の表現が簡単です。
そのため、文法の理解も比較的簡単です。
後半の「言葉を単純化している」という表現もよく的を射ています。
「インドネシア語」は「インドネシアの共通言語」にあたります。
インドネシアにはそれぞれの地域に様々な民族がいて、その民族の固有の言葉が話されています。
そのうえで、違う民族間でも会話ができるよう共通言語としていわゆる「インドネシア語」が使われています。
例えば、地方などではインドネシア語をまだ習得していない子どもは、その地域の民族の言葉を話せてもインドネシア語は話せないことがあります。
インドネシア人は2つ目の言葉としてインドネシア語を学ぶ訳です。
それでも習得しやすいようにインドネシア語は単語の変化や文法などの習得が容易な言語になっています。
他に同書P97では「日本、米国、台湾、英国、イタリア、インドネシア」の6か国の生活ペースの比較データが載っています。
それによると上記6か国中で、
銀行の時間の誤差はインドネシアが断トツの一位、
歩行速度もインドネシアが断トツでゆっくり、
郵便局で切手を買う時の時間についてもイタリアとインドネシアが同等で非常にゆっくりというデータが出ています。
実際にインドネシアに行ってみると「適当な感じ」を随所で感じられますが、データの裏付けもその通りなのは面白いですね。